2026-09-15

相続や住み替えなどで取得した空き家の売却を検討する際、一体どれくらいの費用や税金がかかるのか分からずにお困りではありませんか。
仲介手数料や建物の解体費といった大きな出費にくわえて複雑な税金の計算も必要となり、手元に残る金額が不透明なままだと売却の手続きを進めるのにも不安を感じてしまうものです。
本記事では、空き家売却時に発生する諸費用の相場や税金の種類とその算出方法、そして税負担を大幅に軽減できる便利な補助金や特例の活用術について解説します。
想定外の出費を防ぎつつ、手元に少しでも多くの資金を残して賢く空き家を手放したいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。
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空き家を売却する際にかかる費用には主に、仲介手数料や解体費用などがあります。
まずは、空き家売却に必要な費用の内訳と相場について解説していきます。
仲介手数料は、不動産会社の仲介によって売買契約が成立した際に支払う成功報酬で、法令により上限額が定められています。
売買価格が400万円を超える場合、通常の上限は「売買価格×3%+6万円」に消費税をくわえて計算し、1000万円で売却した場合の上限は39万6000円です。
2024年7月以降は、売買価格800万円以下の低廉な空き家などを対象に、媒介に要する費用を考慮して仲介手数料を最大33万円(税込)とできる特例も設けられています。
実際の金額や支払い時期は媒介契約の内容によって異なり、契約時と引渡し時に分けて支払うケースも一般的です。
売却を依頼する際は、仲介手数料の金額だけでなく、どの時点で支払うのかも事前に確認しておくと資金計画を立てやすくなります。
空き家を更地にして売却する場合、解体費用は建物の構造や大きさ、立地条件によってとくに大きく変わります。
1坪あたりの目安は木造で3万〜5万円、鉄骨造で4万〜6万円、鉄筋コンクリート造で6万〜8万円ほどで、30坪の木造住宅なら90万〜150万円程度です。
さらに、アスベストの除去や地中埋設物の撤去、重機が入りにくい立地では追加費用が発生することがあります。
見積もりでは、足場養生費や廃材処分費、重機回送費などが項目ごとに記載されているか確認しましょう。
依頼先を選ぶ際は、必要な許可の有無や産業廃棄物の管理体制、損害賠償責任保険への加入状況まで確かめておくと安心です。
空き家の売却では、家具や家電などを残さず室内を空にして引渡すケースが多いため、不用品の処分費も見込んでおきましょう。
民間業者へ依頼する場合は、2tトラック1台で5万〜8万円ほど、4LDK以上の住宅では30万〜50万円以上かかることもあります。
費用を抑えたい場合は、自分で分別して自治体の処理施設へ持ち込んだり、粗大ごみ収集を利用したりする方法も有効です。
家庭ごみの回収を業者へ頼む場合は、一般廃棄物収集運搬業の許可を持つ事業者かどうか確認しましょう。
また、エアコンやテレビなど家電リサイクル法の対象品は、通常の粗大ごみとは異なる方法で処分する必要があります。
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前章では売却時の費用相場について述べましたが、売却して利益が出ると税金も気になりますよね。
ここでは、空き家売却時に発生する税金の種類と算出方法について解説します。
譲渡所得にかかる所得税・復興特別所得税・住民税は売却価格の全額にかかるのではなく、売却で得た利益に対して課される税金です。
譲渡所得は「譲渡価額-取得費-譲渡費用」で計算し、取得費には購入代金や購入時の仲介手数料などを含み、建物部分は減価償却費相当額を差し引きます。
取得時の資料がなく金額を確認できない場合は、売却価格の5%を概算取得費として計算する方法もあります。
所得税・復興特別所得税・住民税を合わせた税率は、売却年の1月1日時点の所有期間が5年以下なら39.63%、5年を超える場合は20.315%が基本です。
相続した空き家では被相続人の取得時期を引き継ぐため、税額を確認する際は過去の取得日や売却費用の資料なども整理しておきましょう。
印紙税は、不動産売買契約書の記載金額に応じて課される国税であり、契約書を作成する際に納付します。
原則として、100万円超500万円以下が2000円、500万円超1000万円以下が1万円です。
また、1000万円超5000万円以下は2万円ですが、一定の契約書には軽減税率が適用されるケースがあります。
軽減後は、100万円超500万円以下が1000円、500万円超1000万円以下が5000円、1000万円超5000万円以下が1万円となり、必要額の収入印紙を契約書へ貼って消印します。
売主と買主が原本を1通ずつ保管する場合は、それぞれの契約書に印紙が必要となるため、貼付や消印を忘れないよう確認しておきましょう。
空き家の売却では、土地と建物で消費税の扱いが異なるため、売主の立場とあわせて確認することが大切です。
土地は消費される資産ではないため非課税で、個人が生活用として所有していた空き家を売却する場合は、建物部分にも通常は消費税がかかりません。
一方、不動産業者や課税事業者が事業として建物を売却する場合は、建物価格に10%の消費税が課されます。
土地と建物を一括で売る際は、固定資産税評価額などを参考に、それぞれの価格を合理的に区分して扱います。
なお、個人の売却でも仲介手数料や司法書士報酬、解体費などのサービス料金には消費税が含まれるため、諸費用を計算する際は注意しましょう。
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ここまで売却にかかる費用や税金を解説しましたが、負担を減らす制度もおさえておきましょう。
最後に、税負担を抑えるための補助金や特例の活用術について解説していきます。
空き家の解体費用については、自治体が独自の補助制度を設けている場合があり、条件を満たせば負担を軽減できます。
対象は倒壊の恐れがある建物や周辺環境へ影響を与える空き家などが中心で、補助額は工事費の2分の1から3分の2、上限50万〜100万円程度とする例があります。
旧耐震基準の建物であることや、所有者に税金の滞納がないことなど、対象条件は自治体ごとに異なるため事前確認をしておくと安心です。
申請では現地調査のほか、見積もり書や登記事項証明書、現況写真などを求められるのが一般的です。
交付決定前に解体工事を契約・着工すると対象外になることがあるため、売却準備を始めた段階で自治体へ相談しておきましょう。
相続した実家を売却する場合は、一定の条件を満たすと譲渡所得から最大3000万円を控除できる特例を利用できますが、2024年1月1日以後の譲渡で相続人が3人以上の場合は最大2000万円です。
主な対象は1981年5月31日以前に建築された一戸建てで、被相続人が相続開始の直前まで原則として1人で住んでいた住宅です。
売却期限は相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までで、売却額が1億円以下であることなども条件となります。
2024年1月1日以後の譲渡では、買主が売却後に耐震改修や解体をおこなう一定のケースも対象です。
適用には市区町村で確認書を取得し、必要書類をそろえて確定申告する必要があるため、売却前から条件と手続きを確認しておきましょう。
取得費加算の特例は、相続した不動産を売却した際に、納付した相続税の一部を取得費へくわえて譲渡所得を抑えられる制度です。
対象となるには、相続や遺贈によって財産を取得して相続税を納め、その財産を相続開始日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに売却する必要があります。
加算できる金額は、納付した相続税額と売却した財産の相続税評価額などをもとに計算します。
取得費が増えるほど課税対象となる譲渡所得を小さくできるため、相続税を納めた方は確認しておきたい制度です。
ただし、同じ不動産について3000万円特別控除と重ねて使えないため、どちらが有利か事前に比較して選びましょう。
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空き家を売却する際には、仲介業者へ支払う手数料をはじめ、建物の解体や残置された不用品の処分など、さまざまな費用が発生します。
売買契約書に必要な印紙税や、売却で利益が出た際にかかる譲渡所得税、さらに条件次第では消費税などの税金を納める義務もあります。
税金や解体費用の負担を軽減するため、自治体の補助金制度や被相続人の居住用財産に係る特別控除といった特例を事前に確認して賢く活用すると良いでしょう。
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