2026-04-28

親が亡くなった際、相続財産である不動産を複数の相続人の共有状態で相続すると、自由に活用できない、所有権が複雑になるなどさまざまなデメリットが生じます。
不動産を共有していてもトラブルになる可能性があるため、自分の持分を放棄したいと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、共有持分の放棄とはなにか、放棄する際の流れと注意点について解説します。
大阪市住吉区で不動産を共有している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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まずは、共有持分を放棄するとはどういうことなのか、その特徴と共有持分の放棄を検討するときの理由について解説します。
不動産を複数人で所有するケースがあり、そのような状態を共有といいます。
複数の相続人が1つの不動産を相続したり、夫婦や親子が共同で出資して不動産を購入したりといった場合に生じるケースです。
共有持分とは、不動産の共有者それぞれが有する所有権を指します。
1つの不動産に対してどれくらいの割合で所有するのかは、不動産を購入したときに出資した金額の割合や、相続分などによって決まるのが一般的です。
そしてその割合は登記簿に記録され、共有持分に応じて、不動産の管理義務や固定資産税の負担が生じます。
共有持分の放棄とは、共有の不動産で自分の所有権を放棄することです。
「放棄」と聞くと、相続放棄を思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、共有持分の放棄と相続放棄は、対象や意味合い、方法が異なります。
相続放棄は、相続財産のすべてを放棄することで、裁判所での手続きが必要です。
共有持分の放棄は、放棄したい対象のみを放棄できます。
また、裁判所での手続きは不要で、自分の意思で放棄できる点も大きな特徴です。
不動産の共有持分を放棄したいと考える理由としては、以下のようなものが挙げられます。
相続人間でのトラブルに巻き込まれるのを防ぎたい
冒頭でもお伝えしたように、共有持分は個人でその不動産を活用したり処分したりすることができません。
たとえば、不動産を処分したいと思っても、共有者全員の同意が必要です。
意見が合わなかったり、連絡を取りたくなかったりと、話が進まないことも多く、ときにはトラブルになることもあるため、巻き込まれたくないという理由から放棄する方もいらっしゃいます。
管理や固定資産税の支払いなどが負担
相続した不動産が空き家になるケースも珍しくありません。
不動産が空き家であっても、共有者には管理義務が生じ、その不動産に課される固定資産税を共有持分の割合に応じて支払うのが原則です。
所有する価値がある空き家ならあまり負担に感じないかもしれませんが、所有しているメリットがない場合や、遠方に住んでいて管理できない方にとっては負担に感じるでしょう。
共有持分を放棄すると、その分はほかの相続人の持分になります。
たとえば、兄弟3人が1/3ずつの割合で共有していた不動産で、3人のうちの1人が共有持分を放棄したとします。
その場合、1人が放棄した分をほかの兄弟が所有することになり、ほかの2人の持分は1/2ずつとなるのです。
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共有持分の放棄について、その特徴や検討する理由を前章で解説しましたが、実際に放棄する場合はどのような手続きをすれば良いのか、事前に知っておくとスムーズですよね。
そこで次に、共有持分を放棄するための手続きの流れについて解説します。
共有持分の放棄は、以下のような流れで進めます。
上記の流れの具体的な内容について、順番に解説します。
前章で解説しましたが、共有持分を放棄すると、その分はほかの共有者の持分となります。
また、登記簿に記載されている共有者に変更が生じるため、ほかの共有者に持分を放棄する意思表示をおこなわなければなりません。
意思表示の方法は法律で指定されているわけではありませんが、口頭で伝えても証拠が残らないため、書面を作成することをおすすめします。
作成した書面を内容証明郵便で送付すれば、いつ、だれが、どのような内容の文書を、だれに送ったかといった履歴が残ります。
だたし、いきなり内容証明郵便で共有持分の放棄を伝えられても、ほかの共有者が戸惑いトラブルになるかもしれません。
したがって、書面を送付する前に口頭で意思表示をすることが大切です。
なお、内容証明郵便には、真実かどうかを証明する効力はありません。
共有持分の放棄を伝えただけでは、登記簿に記録されている共有者としての権利は消えません。
したがって、登記簿上の権利をほかの共有者に移転する「所有権移転登記」をおこなう必要があります。
所有権移転登記は、不動産の所在地を管轄する法務局で申請してください。
申請時には、ほかの共有者の住民票などが必要になるため、ほかの共有者の協力が必要です。
所有権移転登記が完了したら、放棄した持分を新たに取得した共有者に登記識別情報通知書が発行されます。
これを受け取れば、手続きは完了です。
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最後に、共有持分を放棄するにあたって、知っておくべき注意点について解説します。
放棄した持分はほかの共有者に権利が移りますが、その行為は贈与とみなされ、共有者に贈与税が課されることになります。
贈与税は「固定資産税評価額×持分割合」で計算され、年間110万円までであれば非課税です。
固定資産税は、毎年1月1日時点の不動産の所有者に課される税金です。
年の途中に共有持分を放棄したとしても、課税対象者であるということです。
ただし一般的には、放棄したあとの固定資産税について、ほかの共有者との協議のうえ、日割り計算して精算することが多いでしょう。
なお、所有権移転登記をおこなわないと、いつまでも課税対象者のままになってしまうため、先述のとおり、共有持分を放棄する場合は登記手続きを忘れないようにおこなってください。
資産性のない不動産や、処分するのが難しい不動産などは、ほかの共有者も放棄を検討している可能性があります。
ほかの共有者が先に持分を放棄した場合、それを拒否することはできません。
共有持分の放棄は、いわば早い者勝ちなのです。
共有者が持分を放棄する可能性がある場合、もし最後の所有者になってしまうと、放棄できなくなることを覚えておきましょう。
このように、共有持分の放棄は、注意しながらおこなう必要があります。
また、相続した財産であるにも関わらず、放棄するとお金に関するメリットがないため、共有持分の売却も検討することをおすすめします。
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共有持分の放棄とは、共有している不動産の自分の所有権を放棄することで、放棄した分はほかの共有者に権利を移転することになります。
したがって、共有持分を放棄する場合は、共有者の協力を得て所有権移転登記をおこなわなければなりません。
共有持分を放棄すると、その分を取得した共有者に贈与税が課されることや、ほかの共有者が先に放棄すると拒否できないといった注意点があるため、売却も視野に入れて検討しましょう。
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