不動産売却時に不動産会社がおこなう物件調査とは?調査の流れを解説

2025-04-01

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不動産売却時に不動産会社がおこなう物件調査とは?調査の流れを解説

この記事のハイライト
●不動産売却時に必要な物件調査は現地調査や法務局調査など、5種類の調査項目がある
●一戸建てやマンション、土地などの不動産の種類によっても調査項目は異なる
●物件調査はヒアリングから書類収集、現地調査、法務局等でのチェック、問題点の整理の流れでおこなう

不動産を売却するときは、物件の状態を調べるために不動産会社が「物件調査」をおこないます。
本記事では、不動産会社がおこなう物件調査の調査項目や不動産の種類ごとの調査内容、調査の流れについて解説します。
大阪市住吉区で不動産売却を検討中の方は、ぜひ参考にご覧ください。

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不動産売却時に不動産会社がおこなう物件調査とは?

不動産売却時に不動産会社がおこなう物件調査とは?

不動産を売却する際には、不動産会社が「物件調査」と呼ばれる確認作業をおこないます。
売買契約を結ぶ前段階で物件の正確な情報や権利関係を把握し、買主に適切な説明をするためにも重要な調査です。
もし調査が不十分だと「知らなかった事実を後から指摘された」「契約後にトラブルが発覚した」などの問題が起こり得ます。
不動産会社がおこなう物件調査にはさまざまな項目がありますが、大きく分けると以下の5種類です。

①現地調査

現地調査とは、売却予定の不動産を実際に訪問し、写真や書類だけではわからない現状を把握するための調査です。
具体的には、次のようなポイントを確認します。

  • 土地の傾きや地質などの地形
  • 物件までの道路状況
  • 周辺エリアの商業施設や生活環境
  • 騒音、電磁波、異臭などの有無

このほか、災害の発生状況や物件の劣化具合などもあわせて調べ、買主に正確な情報を提供できるようにします。

②法務局調査

法務局調査とは、法務局や自治体で取得できる「不動産登記事項証明書」などの公的書類をもとにおこなう調査です。
確認項目は、主に以下のとおりです。

  • 売主と登記名義人が一致しているかどうか
  • 境界確定の際の隣地とのトラブル状況
  • 差押えや抵当権の設定などの有無

もし、売主と登記名義人が異なる場合には、原則として売却ができないケースがあるため、早い段階で把握しておくことが重要です。

③役所調査

役所調査では、建築基準法など関連する法令に基づき、物件が建築可能かどうかや、前面道路の幅・種類などを調べます。
建築不可の要件に該当するかどうかも確認し、買主が将来リフォームや建築をおこなう際に問題が発生しないかを把握します。

④ライフライン調査

ライフライン調査とは、電気・ガス・水道などのインフラ設備が適切に整っているかを確認する調査です。
具体的には、ガスの種類(都市ガス・プロパンガス)、下水道の接続状況、配管が敷地内に問題なく引き込まれているかなどを確認します。
設備が老朽化している場合には、交換などの対応策が必要になることもあります。

⑤取引事例調査

取引事例調査は、売却予定の不動産と似た条件の物件が、周辺エリアでどのような価格で取引されたかをチェックする調査です。
国土交通省が公開する「不動産情報ライブラリ」などのデータを参照しながら、価格設定の目安を探ります。

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不動産の種類によって異なる売却時の物件調査の内容とは?

不動産の種類によって異なる売却時の物件調査の内容とは?

物件調査の内容は一律ではなく、物件の種類によってポイントや手順が異なることがあります。
主な不動産の種類(一戸建て・マンション・土地)ごとの調査内容は、以下のとおりです。

一戸建て住宅の場合

一戸建て住宅の場合、建物そのものの構造や増改築の履歴がとても重要です。
現地調査では、登記情報と実際の建物構造が合致しているか、違法建築や未登記の増改築部分がないかなどを確認します。
屋根や外壁の状態、雨漏りの有無、耐震性能など、建物の物理的コンディションにくわえ、敷地の境界や接道状況などもチェックポイントとなります。
とくに古い一戸建てでは、建築当時の法律と現在の法律が異なるため、増築部分に建築基準法違反がないか注意が必要です。

マンションの場合

マンションを売却する際の物件調査では、一戸建て住宅とは異なり管理組合や管理規約に関する情報が大きなウェイトを占めます。
管理費や修繕積立金、駐車場や駐輪場の使用料、過去の大規模修繕の履歴、将来の修繕計画とその費用の見込みなどを調査し、買主に正しく説明することが不可欠です。
また、専有部分(売却対象)だけでなく、共用部分の管理状態やセキュリティ、ゴミ置き場のルールなども重要な確認事項となります。
さらに、ペット飼育の可否やリフォームに関する制限など、マンション固有の規約が買主の希望やライフスタイルと合うかどうかを明示することも大切です。

土地の場合

土地を売却する場合の最大の焦点は、境界確定や用途地域、接道義務などに関する情報です。
土地は建物のように外観から使い勝手や状態を把握しにくいため、法務局調査だけでなく、公図や地積測量図を参照しつつ必要に応じて測量士を手配し、境界を確定させることが多々あります。
また、土地が都市計画区域内にある場合は、用途地域や建ぺい率・容積率、セットバックの必要性などを正確に調べなければなりません。
買主が希望する建築プランを実行できるかどうかは、土地の価値に直結するポイントのため、これらの規制をきちんと把握したうえで売却活動をおこなうことが重要です。

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不動産売却における物件調査の流れとは?

不動産売却における物件調査の流れとは?

不動産売却を検討する際に、不動産会社が実施する「物件調査」は契約をスムーズに進めるうえで欠かせません。
一般的な物件調査の流れは、以下のとおりです。

STEP①売却相談・聞き取り調査

物件調査の第一歩は、売却の相談や聞き取り調査です。
希望する売却時期や価格、物件の特徴やリフォーム歴など、基本的な情報を不動産会社にお伝えください。
同時に、不動産会社はエリアの相場や過去の事例から、おおまかな売却プランを提示することもあります。
この段階で売主と不動産会社の信頼関係を築くことが、後の調査・査定を円滑に進めるカギです。
なお、不動産会社へ物件調査を依頼する際は、さまざまな書類が必要となります。
たとえば、建物の図面や公図・地積測量図、依頼者の身分証明書などです。

STEP②公的書類の収集

次に、不動産会社は公的機関から入手できる書類を取り寄せます。
具体的には、登記簿謄本(登記事項証明書)、公図、地積測量図、建築確認済証や検査済証などが代表例です。
これらの書類により、物件の正確な所在地・面積・構造・権利関係が把握できます。

STEP③現地調査

公的書類の情報をもとに、実際に現地を訪れておこなうのが「現地調査」です。
土地と建物の状況に相違がないか、境界線や増改築の有無、敷地や周辺環境の状態などを総合的にチェックします。
たとえば一戸建てであれば、屋根や外壁の劣化状況、増築部分が法的に問題ないかなどが大きなポイントです。
マンションなら、共用部の管理状態や修繕計画の確認などが重要になります。

STEP④法務局等での詳細調査

続いて、法務局や役所に足を運んで登記情報や都市計画情報、接道状況などを詳細に調べる作業がおこなわれます。
公図や地積測量図と現地の実測に差異がないか、自治体が定める用途地域や建ぺい率・容積率、道路の種類などを確認し、建築・リフォームの可否を確認するのも重要です。
また、抵当権や地役権、差押えといった権利関係が設定されていないかをくまなくチェックします。
ライフラインの調査もおこないます。

STEP⑤問題点の整理・解決策の検討

ここまでの物件調査で判明した情報や課題を総合的に整理し、不動産会社は売主に対して解決策や対処方法を提案する流れです。
たとえば、敷地が公図と一致しない場合は境界確定のために測量が必要となる可能性がありますし、未登記の増築部分があれば登記手続きが必要です。

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まとめ

不動産売却時に必要な物件調査は、5種類の調査項目があります。
一戸建てやマンション、土地などの不動産の種類によっても調査項目は異なります。
ヒアリングから書類収集、現地調査、法務局での詳細チェック、問題点の解決策検討までの流れを丁寧に進めると、買主に信頼される情報提供が可能となり、売却手続きもスムーズに運ぶでしょう。
大阪市住吉区の不動産売却ならハウスドゥあびこ店へ。
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部署:ハウスドゥあびこ 店長

資格:宅地建物取引士

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