2025-04-29
相続が発生すると、被相続人が所有していた不動産は相続人が引き継ぐことになりますが、なかには売却するのも困難なケースもあるでしょう。
その場合、「相続土地国庫帰属制度」を利用するという選択肢があります。
そこで今回は、相続土地国庫帰属制度とはどのようなものなのか、利用する際にかかる費用やメリットについて解説します。
大阪市住吉区で不動産の相続を控えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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まずは、相続土地国庫帰属制度とはどのような制度なのか、制度がつくられた背景や、だれが申請できるのかといった要件について解説します。
相続土地国庫帰属制度とは、相続で宅地や山林、農地といった土地を取得した方が、その土地を手放したい場合に利用できる制度です。
相続した土地が不要な場合、負担金を納付すれば、国が引き取ってくれます。
ただし、どのような土地でも引き取ってくれるわけではありません。
国が定めた要件を満たし、審査にとおった場合のみ、相続土地国庫帰属が認められます。
土地を相続した場合、売却して現金化できる宅地や、駐車場などに活用できる場合は資産として所有しても良いでしょう。
しかし、なかには不要な土地を相続するケースもあります。
とくに農地や山林などは、相続しても手放したいと考える方が増えています。
本来、不動産の所有者には、定期的に適切な管理をおこなわなければなりません。
ただし、管理をおこなうには手間と費用がかかります。
遠方に住んでいる方にとっては、大きな負担です。
そういった理由から、放置されている土地も少なくありません。
放置された土地は、荒廃して害獣の住処になったり犯罪に利用されたりなど、近隣に悪影響を及ぼす可能性があり危険です。
なかには、相続登記がなされておらず、所有者不明の土地もあります。
相続土地国庫帰属制度は、放置された土地や所有者不明の土地の増加を食い止めることを目的に2023年4月27日につくられた新しい制度なのです。
相続土地国庫帰属制度には以下のような要件が設けられているため、満たしているかどうか確認しておきましょう。
申請者
相続土地国庫帰属制度の申請ができるのは、相続や遺贈で土地を引き継いだ相続人です。
この制度がつくられる前に相続した土地であっても申請できます。
また、土地の相続では、兄弟など複数人の共有名義で相続手続きをすることもありますが、そのような共有名義であっても申請できます。
ただし、その場合は、共有者全員で申請しなければなりません。
国庫に帰属できる土地
国は、相続土地国庫帰属制度における「却下事由」と「不承認事由」を定めています。
却下事由と不承認事由に該当する土地は、相続土地国庫帰属制度を利用できません。
たとえば、建物が建っている土地や借地権が設定されている場合は、申請した時点で却下されます。
また、通常の管理に要するもの以外の費用がかかる土地や、河川・海を渡らなければ公道に出られない土地、公道と著しい高低差がある土地などは、申請しても承認されません。
言い換えると、却下事由と不承認事由に該当しなければ、相続した土地を国庫に帰属できるということです。
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相続した土地を手放したい場合、相続土地国庫帰属制度が選択肢の1つになりますが、申請する際には費用がかかります。
そこで次に、相続土地を国庫に帰属する際にかかる費用について解説します。
相続土地国庫帰属制度を利用する際には、以下のような費用が必要です。
それぞれの内容について、順番に解説します。
相続土地国庫帰属制度を利用する際には、法務局に必要書類を提出し、審査を受けなければなりません。
その審査を受けるために、審査手数料がかかります。
審査手数料の金額は、土地1筆あたり1万4,000円です。
承認されなかった場合でも、審査手数料は戻ってきません。
審査の結果、承認された場合は、土地管理費相当額の負担金を納める必要があります。
つまり、土地を国庫に帰属することで管理する手間はなくなりますが、国がその土地を管理するためにかかる費用は負担しなければならないのです。
この負担金は、土地の種目や区域によって決定します。
負担金算定の具体例は、以下のとおりです。
宅地
面積に関わらず、一律20万円です。
ただし、都市計画法による市街化区域や用途地域が指定されている宅地は、面積に応じて算定します。
田、畑
面積に関わらず、一律20万円です。
ただし、都市計画法による市街化区域や用途地域が指定されている地域内、農用地区域内、土地改良事業などの施行区域内の農地は、面積に応じて算定します。
森林
面積に応じて算定します。
ただし、面積が大きくなるにつれ、1㎡あたりの負担金額は低くなります。
その他
面積に関わらず、一律20万円です。
雑草地や原野などが該当します。
この負担金を納めた時点で、土地の所有権は国に移転します。
なお、審査後に承認された旨を通知する書類が届いてから、30日以内に負担金を納めないと無効になってしまうため注意してください。
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相続土地国庫帰属制度の要件やかかる費用について前章で解説しましたが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
そこで最後に、相続土地国庫帰属制度を利用する4つのメリットについて解説します。
親や親族が亡くなった際に、土地を望まずに相続するケースもあります。
市街地にある宅地などは売却や活用がしやすいですが、農地や山林は処分に困る方も多いでしょう。
相続土地国庫帰属制度は、農地や山林も対象です。
そのような土地を処分したい場合は、有効な方法だといえます。
前章でも解説しましたが、土地の所有者には管理義務があります。
また、土地を所有していると固定資産税もかかります。
建物が建っていない土地は、住宅用地の軽減措置の対象外であるため、建物が建っている土地より固定資産税が高額です。
土地を国庫に帰属すれば、管理する手間や費用がかかりません。
所有者不明土地は、公共事業などの妨げになる場合があります。
相続土地国庫帰属制度によって、国にとっても所有者不明土地の発生を防ぐことができます。
土地を売却した場合、売却後に契約内容とは異なる瑕疵(欠陥や不具合)が見つかると、買主から契約不適合責任を問われ、損害賠償や契約解除を求められる恐れがあります。
相続土地国庫帰属制度では、基本的に契約不適合責任はありません。
責任を問われる場面は、制度の対象外であると知っていたにも関わらず黙っていたケースなど、損害賠償責任が限定的です。
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相続土地国庫帰属制度とは、一定の要件を満たし、国の審査にとおった場合に、不要な土地を国に受け取ってもらえる制度です。
売却しにくい農地や山林などを相続し、維持管理に困った場合には有効な処分方法です。
ただし、審査手数料や負担金がかかるため、とくに宅地の場合は、売却して処分できるかどうか検討してみることをおすすめします。
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